読書レビュー。週に1〜3冊は読書をしていて、ストーリーやら感想などを忘れないうちに書いておこう。
数十年後も続けていますように・・・(毎週火曜日更新予定ですが本を読み終わったら書き込みます)
 
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【2007.08.23 Thursday 】 author : スポンサードリンク
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山田ズーニー - 伝わる・揺さぶる!文章を書く (2001)


ベネッセ(旧進研ゼミ)で高校生の小論文教育を担当していた
山田ズーニー氏が文章の書き方を記した本です。

普通のHow To本とは一線を画しています。
高校生と対峙したことで、大人の書き方ではなく、
しっかりと疑問点を洗い、膨大な経験量からこの本を書いています。

私はこの本を読んで感動してしまいました。
本の書き方を紹介したもので感動なんてありえません。

この本で主張していることは「自分の頭で考えて文章を作ろう」ということです。
以下の7点が文章に必要な要件です。

1.意見・・・自分が一番言いたいことは何か?
 自分が考えてきた「問い」に対して、自分が出した「答え」である。
 常に疑問を持って「問い」をたて、「答え」を出す。

2.望む結果・・・誰が、どうなることを目指すのか?
 自分が書くもので人に歓びを与えられるかどうか?
 何のために文章を書いているかを考える。

3.論点・・・問題意識はどこに向かっているのか?
 論点は文章を貫く問題意識であり、はっきりした疑問文で書く
 文章がねじれてしまったときも論点を振り返れば脱線した箇所がわかる。

4.読み手・・・読み手はどんな人か?
 相手の側から見る
 自分と相手の関係の認識はズレてしまいがちなので、
 客観的な立場から見ることが大事。

5.自分の立場・・・相手から見たとき、自分はどんな立場にいるか?
 自分と社会との関係性を打ち出す
 まるで自分が関わっていないかのような神の視点でものを見ていないか。

6.論拠・・・相手が納得する根拠があるか?
 いかに視野を広げられるか
 正論を押し付けても意味がない。具体的な解決策を提示する。
 または、解決につながる「問い」を発する。

 ・視野を広げるために
 6.1.自分の体験・見聞を洗い出す
 6.2.必要な基礎知識を調べる
 6.3.具体的事例を見る
 6.4.別の立場からみる
 6.5.海外と比較してみる
 6.6.歴史(背景)を押さえる
 6.7.スペシャリストの視点を知る

7.根本思想・・・あなたの根本にある想いは何か?
 要約することで根本思想が見えてくる
 自分の生き方にあった言葉を探し、言葉を発見し、
 自分を偽らない文章を書くことによってのみ読み手の心は動く。

実際に文章を書く上で基本となる3要素は

1.論点
 何について書くのか。

2.論拠
 意見の理由。

3.意見
 自分が一番いいたいこと。

これがうまく機能していると
「自分が言いたいことをはっきりさせ、その根拠を示して、読み手の納得・共感を得る文章」が完成する。


続いてこの本のテーマともなっている「伝わる・揺さぶる文章」の書き方。

〜説得する〜
説得は相手の理由を知らなければ始まらない

説得は自分に都合のいい理由ばかりを集めることではなく、
反対者の反対理由を押さえて始めて説得がはじまる。

1.結果をイメージする
2.論点を決める
3.意見をはっきりさせる
4.論拠を用意する
5.アウトラインを作る

さらにグレードアップするためには
・自分の論へ反論する

・相手の論拠を押さえる

・視野を広げる
 時間軸を遡ってみる→現代の社会に目を広げる→文献を当たる→問題を整理する→再び自分自身でで意見を出す

・再反論のあるアウトラインを作る
 相手が反論してくるであろうことを予測してその先まで考える

・自分の信頼性を高める
 相手の過去の仕事や取り組み姿勢を調べて、共感した部分を相手に伝えることで相手の緊張感を和らげ人間関係をスムーズにすることができる。

〜お願い文章〜

何をお願いしたいのか→何故お願いしたいのか、を明確に。
自己紹介・・・誰に?どんな価値を提供する仕事か?専門用語を使わずに。

グレードアップポイント
・やる気を引き出す依頼理由
 志に共感してもらう、面白いと感じてもらう、相手がやる必然性がある

・正直な依頼を
 いい情報と悪い情報も正直に書く。相手に決めてもらう。

・自分の立場をバランスよく
 社員としてか、誰かの意思を代弁するか、個人としてか

〜議事録〜

議題を「問い」の形にして頭に大きくはっきり書く

・前後の流れを明示する
 その会議の「前回までの流れ」、「本日の議題」、「次回の予定」を書いておくと
 インプットとアウトプットがはっきりとするので会議が混沌としない。

・会議の位置づけを書く
 「問い」に対してどうする会議なのか?

・「今後の課題」を疑問文で書く
 次の目指す方向性をメンバー全員で共有することができる。

〜志望理由〜

・志望分野をとりまく社会認識
 問題点・原因は何か?

・志望分野との関係における自己認識
 自分は何がやりたいか?何ができるか?
 自分が採用されることのメリットを書く

・先方を選んだ理由
 何故選んだか?どんな理念に共感するか?
 
〜お詫び〜

・反省
 罪を認め

・謝罪
 相手に謝る

・償い
 相手が受けたダメージを償う

テンプレート
1.謝る
2.相手側から見て経緯を書く
3.罪を認める
4.原因を追究する
5.将来に向けた修正を示す
6.どう償うかを示す

〜メール〜

・一番言いたいことは何か決める
 文章の頭にはっきりと書く

・論拠を決める
 幾つかある場合は優先順位を決めるか、一つに絞る

・相手にとっての意味を決める
 メールを受けた相手がどうして欲しいのか?

・内容がわかるタイトル
 「論点」と「相手にとっての意味」をアレンジして付ける


〜読む気を引き出す文章の書き方〜

読み手は文章全部を読んでいいか悪いかを決めるのではなく、
ぱっと見て読むか読まないかを決める。
そこでタイトルや文頭にリード文を書いて読み手の興味を引くことが大事。

・効能を示す
 読み手がこの文章を読むことでどんなメリットがあるかを端的に示す。

・読み手にとって切実・身近な話題とリンクさせる
 読み手の話題と自分の文章の接点を考える。
 まず、相手の話から入っていき、次第に自分が書きたいことを書く。

・タイムリーな話題とリンクさせる
 世の中の話題が集中している事件などと自分の文章を関連づける。

・面白そうな独特の世界を醸す
 独自の世界観を持つ文章で読み手の興味を引く

〜思考停止ポイントを探す〜

会社の社長やカリスマ性のある人物が発言したことを鵜呑みにしてしまい、思考停止に陥ってしまう。例えば「○○さんもおっしゃるように、・・・・」のように誰かの発言に寄りかかってしまう。自分がどう思うか感じるかが大事。

女性はよく「かわいい」を連発してしまう。これも思考停止のひとつ。
(高校時代にあまりにも不思議に思ってどこがかわいいのかを問い詰めたことがあります (笑)、やはり思考停止に陥っていて答えられませんでした)

(私も文章で「素晴らしい」を使うことが多いので、これを使わないように心がけてみます。思考停止を伴う言葉を禁止にすることで他の表現方法や自分の表現が見つかるのでは)

思考停止を発見するポイント

・自分が信頼を寄せている人物は?
 その人の言うことを租借しないで人に広めていないか?
・自分が優れていて、他人に劣ると思うのはどんなときか?
・最近人に何か強く勧めたか?
・会議や会話の中で連発する言葉はあるか?
・自分の発言の中で「絶対」をつけるものは何か?
・自分のモットーは何か?

〜自分に正直であること〜

失敗を恐れては文章をかけない。
ときには間違ったことも書く。
今の自分に正直であること。
失敗も経験の一つ。

早いうちから自分の意思を表現して打たれ、失敗を体の感覚に焼き付ける。それが表現力を磨き、成功体験を重ね、熟練していく。

正直という戦略

文章を書く上で最も有効な戦略。


〜言葉は不自由な道具〜

同じキーワードで議論を進めていくうちに相手と自分のキーワードの認識が合っていないことがあります。言葉は伝達表現のひとつに過ぎません。

言葉は不自由な道具である

「いまさら言うことでもないけど」「照れるから」などといって逃げずに、怖がらずに「根本思想」のコミュニケーションをとることが大事。

〜あなたと私が出会った意味〜

あなたが好きな人にプレゼントを贈るとしたら次のどの方法を取りますか?

1.自分があげたいものをあげる
2.相手が欲しいものをあげる
3.相手のこれまでの趣味にない、新しい引き出しを開けるようなものをあげる

まず1、自分が好きなものなので相手も喜ぶでしょという発想。
でも本当に相手も喜ぶのか?

次に2、相手が好きなものなので当然相手は喜ぶ。
でもそれって放っておけば相手が自分で買ったのでは?

自分という存在が関わる意味は何だろうか??

常に読み手にとって心地の良いことを書いていけば相手には嫌われないが、それでは書く意味を見失い、読む側の興味もなくなってしまう。

いきなり自分VS世界という構図ではなく、まずは一対一の関係性を。
相手に向き合ったときに、その相手だからこそ言いたいこと、自分にしかいえないこと。それを見つけるだけでも十分意味はある。

あなたには書く力がある

いつかどこかであなたの文章を読みたい。
【2004.12.25 Saturday 20:42】 author : bookvader
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【2007.08.23 Thursday 20:42】 author : スポンサードリンク
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